2021年12月24日配信:カスタマー心理学について②

■-■-■ 一貫性の原理 ■-■-■
「イエス」で回答出来る質問を繰り返していくことで、カスタマーの欲求が最大化される心理です。
■■■活用例■■■
たとえば、ご自身の会社や商品のHPにおいて、下へスクロールしていくごとにいろいろな
質問を掲載します。
ダイエット商品をPRするサイトであれば、「楽して痩せたいですか?」や、「夏までに痩せたいですか?」と
いった感じです。
このように、「YES」で答えられる質問を繰り返し提示していき、閲覧者(カスタマー)の欲求が
最大化したところで、「これがあれば痩せられます!」などといった商品をPRするような
活用方法があります。
■-■-■ マッチングリスク意識 ■-■-■
購入を検討しているサービス・製品に対し「本当に効果があるの?」と不安を抱いてしまう心理です。
この心理を理解し、不安を解消してあげることで、販促に繋げることが期待できます。
■■■活用例■■■
最近はSNSの利用者が気に入ったサービスを拡散しているのがよく見受けられますが、商品や
サービスを照会するホームページに、利用者の声や口コミやFAQ(よくある質問)などを積極的に
取り入れていくのはいかがでしょうか?
商品やサービスに対する質問を受け付けるのも非常に効果的です。
また、最近では感染症に対しての対策を充分していることをアピールすることで、店舗に足を運ぶ
というマイナスのイメージを回避できるかもしれません。

■-■-■ 損失回避の法則 ■-■-■
カスタマー(サービスの利用者)には、利益を取ることよりも損失を避けることに重きを置いている
という心理があります。
この心理を逆手に取ることで、購買意欲を掻き立てることが可能です。
■■■活用例■■■
例えば、「この化粧水を使用することで肌年齢が10歳若返る」と使用するメリットをアピール
するのではなく、「この化粧水を使用しないと肌年齢が衰えていく」と、「使用しないこと」の
デメリットの方がカスタマーに強い印象を与えることが可能です。
■-■-■ ハロー効果 ■-■-■
最初に認識した特徴に後々の印象が引っ張られていくという心理です。
例えば、薄いグリーンなどは爽やかな印象を与えるため、芳香剤などのパッケージにこういった色を
使用すると、それを見た時に「爽やかな匂いがするんだろうな」と感じさせることができる効果です。
■■■活用例■■■
ハロー効果は、「印象力」という言葉に置き換えることもでき、「カスタマーに対しどんな印象を
持ってほしいか?」を視点にデザインなどを考えてみてはいかがでしょうか?
■-■-■ 認知的不協和 ■-■-■
「痩せたい…でも食べたい!」という矛盾した感情を抱いたとき、人は大きな心理的ストレスを
感じます。
このストレスを解放できるサービスや商品を提供することで、購買意欲を掻き立てることができます。
■■■活用術■■■
「無理なくやせられる!」など、サービスや商品のユーザビリティ(利便性)を前面に出し、
ストレスの解放へと導きましょう。
もちろん、きちんとした根拠資料も併せて提示することも必要です。

2021年12月17日配信:カスタマー心理学について①
何か買い物をする際、色々見て回ったけれど
結局一番最初に見たものを購入したという経験はありませんか?
「カスタマー」(=購買行動をしている人)は、一番初めに目にした情報を最後まで
引きずってしまうという傾向があるようで、第一印象を強烈に印象付けることで、
サービスや商品を継続的に「良いもの」と思わせるとが出来るそうです。
今週から3回に分けて、こういった「カスタマー心理学」といいう、購買意欲を
掻き立てるために使えそうな心理学をご紹介します。
店内の装飾や広告や看板のデザインにも採用できると思いますので、
ぜひ最後までお読みいただけるとうれしいです。
■-■-■ アンカリング効果 ■-■-■
「アンカリング」とは、アンカー(=碇:いかり)を使って船をつなぎとめることを指しますが、
広告の中に碇となるようなフレーズを入れることで、カスタマーの心理に強く印象付けることを言います。
■■活用例■■
「本日限定」や「人気No.1」といった文言は、分かりやすく商品を印象付けることが可能です。
ただし、広告で使用する場合、「No.1」といったような表記には、根拠資料が必要となりますので、
こういった言葉を使う場合には注意が必要です
■-■-■ 単純接触効果 ■-■-■
多くの人は、他人や商品・サービスといったものに接触する回数が増える度に、その対象に
対して好印象を抱くという心理があるそうです。
初対面の時に、「あまり話が合わないなぁ・・・」と思った相手でも、付き合っていくうちに
意外な共通点があったり、一緒にいて居心地が良いと感じることがあるように、
接触回数が増えるごとに打ち解けていくのはこの効果です。
■■活用例■■
街中に設置されている看板や、電柱広告など、長期間掲出している広告については、
この効果が期待できます。例えば、普段何気なく目にしていた歯医者の看板があったとして、
ある日急に歯が痛くなった時、その看板を思い出すことがあるかもしれません。
特に、生活道路に設置されているこれらの屋外広告などは、そのエリアに店舗があることが多く、
急に必要になったときにとても有効です。

■-■-■ バンドワゴン効果 ■-■-■
バンドワゴンとは、もともとはパレードを盛り上げるために先頭を行く音楽隊のことを指しますが、
あらかじめ先にその商品がとても良いものだというような前評判をすることで、そのサービスや
商品がよく見えてしまう効果のことを指します。
■■■活用例■■■
商品のキャッチコピーとして、「大流行!」とか「今年大人気!」といった文言を追加することや、
その商品やサービスが流行っていることをアピールすると、訴求性の向上が期待できます。
この他、タレントを起用することで、そのタレントのイメージを商品に添えることができるため、
タレントを用いた広告もバンドワゴン効果を狙ったといえるかもしれません。
■-■-■ 権威への服従原理 ■-■-■
こちらは、人は権威あるものからの情報を受け入れやすいという心理です。
有名な大学の名前を挙げて、「〇〇大学の教授が推薦している」といったキャッチコピーは、
ついつい良いものだと判断してしまうかもしれません。
健康志向の高まりから、「トクホ(特定保健用食品)」が売れるのもこの原理が働いているのでしょう。
■■■活用法■■■
具体的な名称を出して、それが認めている商品であることをアピールすると効果的です。
なお、もちろん具体的な名称を出すのですから、根拠資料も提示しなければ、「大げさ」
「紛らわしい」と判断され、広告の信用性が失われてしまうので注意が必要です。

心理学とは、人間の行動や感情の動きを科学的に研究する学問ですが、
そのために様々なデータを集計し、分析します。
「いわれてみるとそうかも」ということが多いですが、必ずしも
当てはまるわけではありません。
しかしながら、広告効果を少しでも上げるために、取り入れて
みてはいかがでしょうか?

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